草季想風

草に季節をたずね、季節に風を想う

キレンジャク

「ヒレンジャク200羽に、キレンジャクが数羽混じってる」というので、ヒレンジャクの群れの中にキレンジャクを探した。「ヒレンジャクは尻尾が緋色」に対し、「キレンジャクは黄色い尻尾」を持っているはず。枝にとまるヒレンジャクの群れを一羽ずつ、その尻…

ヒレンジャク

「ヒレンジャク200羽」という連絡を受け、少々遅れたが昼頃に公園を訪れた。駐車場に車を入れると、さっそく目の前の高い木の梢にレンジャクらしき群れがとまり公園を見渡していた。逆光なので肉眼では緋/黄の区別がつきにくいが、写真で確認すると、ほぼヒ…

ソリハシセイタカシギ(アボセット)

11月末の午後、「何年振りかで例の鳥が来ているよ」と言われ、いそいそと出掛けた。その鳥はソリハシセイタカシギ、学名 Recurvirostra avosetta の種名を取って通称アボセットとと呼ばれている。数日前に発見されたということ、この日も先着した数人のカメ…

チュウカナダガン??アラスカシジュウカラガン

11月、干拓を周っている時、水路に喉元の白いガンが居ると教えられた。確かに水路に浮かぶホシハジロやヒドリガモの群に混じり、大きな水鳥が5羽泳いでいる。体が黒っぽくて喉元が白いのは遠目でシジュウカラガンと思った。一緒にマガンが4羽。 後になって「…

カンムリカイツブリ

カンムリカイツブリは冬の河口や池でよく見かける鳥だ。遠目にも白くてよく目立つし、盛んに潜水を繰り返すしぐさも興味深く、見慣れたカモ類しか見つけられない時にはついレンズを向けて何枚か撮ってしまう。しかし、この日は初めて見る光景だった。 いつも…

鷹待ち山の小鳥たち

ハチクマの渡りを待つ山頂付近の木々には時折り小鳥たちも姿を見せ、いっこうに鷹が現れない時間帯の退屈凌ぎにそんな小鳥にレンズを向けることもある。この時期にこの辺りを通り抜けるコサメビタキや、少し遅れて現れるエゾビタキ。 コサメビタキ この日は…

ハチクマの渡り

9月中旬から10月初旬にかけて、蜂を食べる鷹・ハチクマが中国地方を縦断し西へと渡っていく。関門海峡上空を九州へ、その後は東シナ海を渡り大陸、さらに2~3か月を掛け東南アジアからインドネシアまで渡るそうだ。この数年、この時期は天気を見て近くの山…

オオジュリン

3月末の旅。新潟まで行ってオオジュリンだけ? と言われそうだが、ここは幅1~2mくらいの葦の群生で見つけやすく、しかも人が通る道の近くにもかかわらず頻繁にオオジュリンがやって来るので、写真を撮るには良い場所だった。 地元の葦原にもオオジュリン…

コハクチョウ、オオハクチョウ

先月末に新潟平野を訪ねた。冬鳥の北帰と夏鳥のちょうど端境期。鳥は少ないと覚悟はしていたが、車で1時間、福島潟まで足を伸ばしても冬鳥の象徴・白鳥は一羽も居ない。新潟平野の北端、村上まで行けばまだ数羽くらい残っているかもしれないと聞いて、意地で…

ホオジロガモ、カイツブリ

この時期、川の河口近くの海でホオジロガモをときどき見かける。 岸近く居ることはなく、わりと近くで見つけても、ホオジロガモはこちらの姿を見つけてどんどん遠ざかってしまうのが常である。 ところがこのあいだは、河口からかなり遡った中洲の岸近くで餌…

紅葉

暖かい日が続いた秋の終わり、冬の寒さとの間をはっきり区別するかのように一気に木々が紅葉した。 ひんやりとした暗い林を行くと、木々の向こうに赤く輝くような見事な紅葉が見えた。ここが冬との境目だ・・と示すように、鮮やかな紅葉が行く手を遮っている…

SAGAの旅-2(アトリ、コゲラ、カササギ)

午前中の用が終わり空き時間に有明海を目指すが、時間は足りそうにない。途中、「森林公園」という標識を見つけたので、より近い公園へと方向転換。何か小鳥に出会えることを期待した。 出会えたのは御馴染みさんだったが、それぞれに面白い姿を見せてくれた…

SAGAの旅(カワセミ、クサシギ、カワラヒワ)

ちょっと用事ができて、佐賀まで一泊旅行。鳥見が目的ではないが、佐賀平野の何処かで何かの鳥に出会うかもしれない・・と、一応望遠レンズなどを車に積む。空き時間があれば有明海の干潟まで行けるかな、などとも思いながら。 1日目は空き時間に鳥との出会…

シロチドリ親子、その4

少々忙しい日が続き、シロチドリ親子のその後が尻切れになってしまったが、やはり巣立ちの最後を書いておかなければ・・と、1ヶ月半遅れで続きをupすることにした。 5月末、シロチドリの雛たちは一目では親と区別できないくらいに成長していた。餌を摂る時…

アメリカコガモ

日曜の朝、「アメリカコガモがいるので早く来て!」との連絡あり。鳥の名前に「アメリカ何とか」というのは時々聞くが、コガモにも ”アメリカ製”があったとは。さっそく図鑑で特徴を確かめ、急いで駆けつけた。すでに何台ものカメラが並び、探す必要もない。…

シロチドリ親子、その3

シロチドリの雛たちの成長が気になり、時々様子を見に行った。5月の下旬には砂地の草叢から転石の浜へと頻繁に出かけ、石ころの間を歩きながら餌を探すようになった。時々、砂の中から何か長いものを引っ張り出すように背伸びする。何をしているのか気になっ…

セイタカシギ

今季初めてセイタカシギとの出会い。訪ねると、この日は池に造られた浮島にポツンと一羽で佇んでいた。 アップにすると、じっと視線を遠くに送るような物寂しげな風情。 細い脚一本で立つと、さらに細さが際立ち、脚というより何かの棒の先に止まっているよ…

シロチドリ親子、その2

4月終わりにシロチドリ親子を見てから約2週間、どうしているか様子を観に行った。 双眼鏡で浜をくまなく探すと、砂浜の端っこの草叢、しぼんだ待宵草に隠れて周囲を伺うシロチの雛らしき影を発見。 しばらく見ていると、やがて一目散に走り出す。 体の大きさ…

ツバメチドリ-夏羽

”チドリ”と言えば水辺にいるものが多いが、畑にいる”ツバメチドリ”を見ようと出掛けた。和名には”チドリ”の名を持つがコチドリ・シロチドリのグループとは属が異なる。畑の中央でじっと立ち尽くし、”チドリ”のようにチョコチョコと歩き回る様子はない。 体は…

コチドリ

この春初めてのコチドリ。コチドリには浜辺より水路や池の岸でよく出会う。 夏羽になると、顔の黒バンドとくっきり黄色いアイリングがいかめしい。首の幅広い真っ黒の輪を見せて振り向き、睨むような視線にレンズ越しに目が合うと、「お食事中申し訳ありませ…

メダイチドリ

チドリ続きで先月のこと。ハマシギの群れを撮ろうとしていたら、頭の茶色と目の周りの黒が目立つメダイチドリが混じっていた。 メダイチドリを略したらメダチ(目立ち)、確かに肉眼でもわかるほど目立つ。彼らも自分が目立つと知っているのか、近づいていく…

シロチドリ

4月の終わり、海岸でシロチドリを見つけた。 小さな川の出口では、やって来たシロチドリが流れに入っていく、 と思ったら、流れの水に何度も頭を突っ込み水浴びを始めた。 干潮時の干潟で流れ込む真水に入って水浴びする様子は、シギやカモでも見かける。時…

オオルリ-2

再びオオルリの声を聞こうと出かけた。山の入口付近で啼き声を聞き、目を凝らして林を見回すと、枝の間を飛ぶ影が見えた。その影を追い続けると、やっと明るい場所に出てきた。 何か細長いものを咥えている、虫のようだ。枝を飛び回りながら餌を獲っていたら…

オオルリ

ウグイスと並び春には声を聞きたい三大名鳥の一つ、オオルリ。2日前は雨模様で気温が低く、姿はおろか声さえ全く聞くことができなかった。今日も同じか・・と思いつつ山に入ったが、何とか啼き声を捉えることができた。 声のする木の下に立止まり、目が回る…

ウグイス

桜が爆発的に満開をむかえ、またたく間に葉桜に変わっていった。 春の陽気の中、久しぶりに訪れたフィールドはウグイスの啼き比べが盛んだ。あちこちから声はしても姿を見るのが難しいウグイス。枝先で啼く姿を見たのはこれまでに2度きり、カメラを持ち歩く…

アトリ-2

アトリ追加版、今回は木の枝にとまるアトリ。 畑で群舞するのも見応えあるが、一羽ずつ見るなら枝で木ノ実を啄いたり2・3羽で追いかけ合っている姿に可愛さがある。 秋に畑で見た群れが冬に入って山野での餌探しのため小グループに分かれたのか、あるいは…

アトリ

1日中いろんな所でアトリに出逢った。30羽くらいで電線に休んでいた。 すぐ下の田んぼに降りると、パッと見では居るのかどうかわからないが・・・、 青空をバックなら、模様と色が綺麗に映える小鳥だ。 初めてアトリを見たのは山の駐車場の横にある葉の落ち…

クロサギ

「近くにも居るよ」と言われながらも、なかなか見ることができなかったクロサギについに出逢えた。 撮るものが無いから船の写真でも撮って帰ろうか、と降りてきた海岸。沖の岩のカモメは何カモメ?と覗いた双眼鏡に、手前の岩場を歩く黒い鳥が・・。足取りは…

シロチドリ

海岸に下りて浜を歩くと、目の前 5 m 位を動くものが・・・。 砂浜に下りるまで全く気付かなかったけれど、シロチドリが10羽近くちょこちょこと海に向かって逃げていく。 見回すと、波打ち際にも。 ここのチドリは何故逃げないのか?砂の上にいれば見えてな…

サンショウクイ3

しばらくぶりの更新です。しばらく前から渡りが始まっているとのこと、毎度のことですが、今年もまず9月初めにこの鳥を見てそれを実感します。 サンショウクイ♀、ピリピリと啼いていました。 一日前は500羽も飛んだとか、この日は少ないということで、取り敢…