草季想風

草に季節をたずね、季節に風を想う

シロチドリ

4月の終わり、海岸でシロチドリを見つけた。
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小さな川の出口では、やって来たシロチドリが流れに入っていく、
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と思ったら、流れの水に何度も頭を突っ込み水浴びを始めた。
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干潮時の干潟で流れ込む真水に入って水浴びする様子は、シギやカモでも見かける。時にはミサゴが首まで浸かってバサバサとやっていることもある。
 海をホームグランドとする野鳥達も、海水に浸かった後はやはり真水で塩を落とさないと気持ち悪いのだろうか? 人間達が海水浴の最後に真水のシャワーを欲しがるのと同じか。
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タオルを使う人間とは違い、終わったら2・3回の羽撃きで水を跳ね飛ばしてしまう。

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昼過ぎの海岸を歩き回るうちに、番いを見つけた。首の輪が黒っぽいのが雄、前頭にも黒っぽい斑点があるように見える。雄雌並べて見ていると、雄は精悍、雌はおおらかな感じもしてくる。
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(シロチドリ雄)

2羽がやけにジッとして動かないと思ったら、少し離れた後ろの草むらに小ちゃな動く塊が
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・・・シロチドリの雛。
 しばらく観察し、3羽を数えた。膝丈くらいの草むらも雛にとってはちょっとしたジャングルのよう。草を避け、跨ぎながら親を追っかける姿が愛らしい。2・3mくらい走ったと思うと、親の合図?でハタと止まり、繁った葉の中に身を隠した。近づく散歩の人間やカラスがあると、親鳥は急いで雛から離れて辺りに目を配り、”警戒音?”を発している。「こんな開けた場所での子育ては大変だ!」と深く感心。

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少し離れた別の浜でも別のシロチの番いが子育て中だった。こちらは2羽の雛を連れていた。
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親の近くで芝草の上を歩き回り、やがてその辺りで一際大きなスイバの下を目指して戻っていった。芝程度しかない背丈の低い草地では、少々茂ったスイバの葉が格好の隠れ家で目印ともなるようだ。
 Golden Week、沖の潮干狩りの人々から離れて約2時間、お日様に頭を焼かれながら浜で立ちん坊。テレビで見る”自然番組”のような光景に時間を忘れた。