ヤツガシラ(秋)
毎春、車で2時間ばかりの所まで何年も出掛けて、やっと昨春に会えることのできたヤツガシラ。何のことはない、突然電話が入り「ヤツガシラが居るよ」と、良く行く公園の一角にやって来たと告げられた。春は北の繁殖地へと渡る途中、ということは秋は南へ帰る途中に立ち寄ったという事だろう。
本当に見られるのか?と半信半疑で出掛けると、確かにいつもの公園の一角にある芝生の上で餌を探すヤツガシラに会うことが出来た。
カメラを構える背中を通り過ぎるウォーキングの2人連れが、「昨日もここに居たよね」と話しながら歩いて行く。小砂利を踏むジャッジャッという音を気にする様子も見せず、ヤツガシラは芝に頭を突っ込みせっせと餌を漁っている。
カメラや見物人はおそらく10m以内に近づいているのに、このヤツガシラは怖れる様子がない。「なんと馴れ馴れしい」、・・・とは、ヤツガシラの方が人間に向かって思っているかも知れない。時々顔を上げて周囲を確認しては、食事に集中していた。
時々、嘴で何かをつまみ上げて動きが止まる。
餌を見つけたのかな?と思うと、次の瞬間・・・パクリ!・・・と、
何かを上手く喉に放り込んだ。ヤツガシラの餌って何だろう?、と見続けると、
今度ははっきりと " 獲物 " が見えた。土の中に隠れていた何かの幼虫「芋虫」だ。
見ている間に5・6匹は餌を食べたように見えた。そして見物人の数が増えたのを嫌ったのか、フワッと飛び上がり池の横の藪に飛び込んでしまった。
飛翔の姿も、なんとなくユーモラス。一度木に上がると、しばらくあちこちの枝に飛び移って餌場から人が居なくなるのを待っているようでもある。
次の日も同じ芝生に探しに行くと、ヤツガシラを東屋の向こう側に見つけた。
たまたま知らずに通りかかった散歩客に驚き、木の上に。
そのまま羽繕いを始めた。
最後に羽を少し開いてバタバタと、次に・・・
頭の鶏冠が一瞬サッと開いたのだが、慌てて撮ったのでジャスピン写真が撮れず残念。