草季想風

草に季節をたずね、季節に風を想う

ホオジロガモ、カイツブリ

この時期、川の河口近くの海でホオジロガモをときどき見かける。
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岸近く居ることはなく、わりと近くで見つけても、ホオジロガモはこちらの姿を見つけてどんどん遠ざかってしまうのが常である。
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ところがこのあいだは、河口からかなり遡った中洲の岸近くで餌を探すホオジロガモに出会った。
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静かな水面に映る姿が気に入り、草むらに隠れながらしばらく撮り続けた。すると、離れたところで潜っていたカイツブリが盛んに潜水を繰り返すホオジロガモを見つけて近づいて来た。
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後ろから並び掛け、ホオジロガモを追い抜く。
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「なんだ、こいつ!」とでも言いたげなホオジロガモの前を知らんぷりで通り過ぎたカイツブリは、目の前で潜水漁を始めた。
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ホオジロガモは「あれ?」と言うような顔で、カイツブリが潜ったあとの波紋を見ている。”せっかくゆっくり一人で漁をしていたのに。あいつめ、先に潜って俺の餌を横取り・・?!”とでも考えただろうか。では、俺も負けずに・・・と、追っかけて潜った。
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カイツブリが先に水面に戻り、追っかけるように近くの水面にホオジロガモも顔を出す。「ここは俺が先に餌を探してるんだぞ。」とでも言いたげな様子。カイツブリは目を合わさずにシカト?
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関係ないね!・・と、カイツブリがまた先に潜る。
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ホオジロガモが追っかけて潜ると、今度はカイツブリが顔を出す。
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「あいつ、潜っちゃったか、・・餌は見つけた者勝ちだからな。」とでも呟いたのだろうか。その後もしばらく、見ている間ずっと、ホオジロガモとカイツブリは交互に潜って漁を続けた。その姿が何となく面白く、微笑ましく感じられる。なかなか離れようとしない2羽の姿を見ていて、「互いに潜るのが得意な鳥同士、どこか気が合うところがあるのかもしれない」なんて勝手に想像した。