ホオジロガモ、カイツブリ
この時期、川の河口近くの海でホオジロガモをときどき見かける。
岸近く居ることはなく、わりと近くで見つけても、ホオジロガモはこちらの姿を見つけてどんどん遠ざかってしまうのが常である。
ところがこのあいだは、河口からかなり遡った中洲の岸近くで餌を探すホオジロガモに出会った。
後ろから並び掛け、ホオジロガモを追い抜く。
ホオジロガモは「あれ?」と言うような顔で、カイツブリが潜ったあとの波紋を見ている。”せっかくゆっくり一人で漁をしていたのに。あいつめ、先に潜って俺の餌を横取り・・?!”とでも考えただろうか。では、俺も負けずに・・・と、追っかけて潜った。
関係ないね!・・と、カイツブリがまた先に潜る。
「あいつ、潜っちゃったか、・・餌は見つけた者勝ちだからな。」とでも呟いたのだろうか。その後もしばらく、見ている間ずっと、ホオジロガモとカイツブリは交互に潜って漁を続けた。その姿が何となく面白く、微笑ましく感じられる。なかなか離れようとしない2羽の姿を見ていて、「互いに潜るのが得意な鳥同士、どこか気が合うところがあるのかもしれない」なんて勝手に想像した。