草季想風

草に季節をたずね、季節に風を想う

SAGAの旅-2(アトリ、コゲラ、カササギ)

午前中の用が終わり空き時間に有明海を目指すが、時間は足りそうにない。途中、「森林公園」という標識を見つけたので、より近い公園へと方向転換。何か小鳥に出会えることを期待した。
 出会えたのは御馴染みさんだったが、それぞれに面白い姿を見せてくれた。まず見つけたのは、刈取り後の畑でよく出会うアトリ。小さな群れが、公園の縁に並ぶ木々を渡り実をついばんでいた。
イメージ 1
枝に丸く大きな実が鈴成りで「鈴懸の木=プラタナス」と思ったら、色付いた葉がどうみても「もみじの葉」、プラタナスじゃない。後で調べると「モミジバフウ」(フウ科フウ属の落葉高木。別名、アメリカフウ。大正時代に渡来、街路樹や公園木に使われる)というらしい。
イメージ 2
アトリ達は、そのモミジバフウの実を啄こうと枝々を飛び回る。
イメージ 3
ある鳥は食べやすい位置の実を選んで啄んでいるが、
イメージ 4
実をぶら下げる細い柄を摘んで吊り上げようと試みる鳥もいる。
 そして中には、枝にとまるよりもこうして直接実にぶら下がった方が効率良いと考える鳥も居た! ・・と、レンズを向けたら・・
イメージ 5
アトリに混じったコゲラだ。実に取り付き、嘴を深く突っ込んだままで、かなり長い間ぶら下がっていた。実の奥の種を食べているのか、それとも実の奥に隠れた虫がいたのか。ともかく、初めて見たコゲラの中吊り姿は結構可愛らしく、見ていて飽きなかった。
 アトリ達は次のナンキンハゼに移り、白い実をつつき始める。
イメージ 6
畑で見るアトリの大群も良いが、木々を渡り様々な体勢で実を啄むアトリも、変化に富む行動が観察できて楽しかった。

 さて、午後の用事が終わると小雨が降り始めた。鳥見は諦めて帰路を急ごうと、高速道 I.C.に向かって交差点を曲がった時、頭上の電線に並んだ黒っぽい鳥が目に入る。ああムクドリかと思いつつ、目だけで見上げて通り過ぎた。しかし、黒に混じって白い線が。佐賀で出会えるかもと秘かに期待していた鳥。「カササギだ!」と呟き、すぐ先の路地に車を止めて外に出た。
 急いでレンズを向けるが、カササギはフワッと飛び上り交差点の向こう側へと飛んでいく。せっかくだから1枚でも、と、追いかけた先の交差点の電線に、黒く細長い鳥が複数とまっていた。
イメージ 7
え、全部カササギ?・・数えると3羽、いや4羽。何でこんなにカササギが?と驚き、とにかく撮影。で、大きさの違いに気づいた。
イメージ 8
大きいのが1羽に、小さいのが3羽。さっき飛んだ別のカササギが戻って来ると、これも大きい。つまり大きい2羽と、小さい3羽。多分、親鳥2羽に幼鳥3羽の家族なのだろう。しばらく見ている間、カササギ親子は何度か電線から電線に飛び移り、兄弟で追いかけっこしているようにも見えた。
イメージ 9

イメージ 11
頭上も飛んでくれたのだが、雨空なのが残念。雨粒が映り込むのも仕方ない。
イメージ 10
出会いを諦め帰路に付いた途端の出会い。それも5羽のカササギに会えるとは。・・何とも運が良いと感激。でも、やはり次は青空を背景に翔ぶ姿を撮りたいものだ。