草季想風

草に季節をたずね、季節に風を想う

ツバメチドリ-夏羽

”チドリ”と言えば水辺にいるものが多いが、畑にいる”ツバメチドリ”を見ようと出掛けた。和名には”チドリ”の名を持つがコチドリ・シロチドリのグループとは属が異なる。畑の中央でじっと立ち尽くし、”チドリ”のようにチョコチョコと歩き回る様子はない。
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体は少し大きいが、”チドリ”らしき風情も無くもないかな。

以前9月に出会ったのは全身灰色っぽい冬羽だったが。
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今回の個体は薄茶色の体に、目から頸に下げているくっきりした黒線、嘴の基部には鮮やかな紅色のアクセントを付け、
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胸下半分の橙色から白い腹部へのグラデーションが綺麗で、かなりお洒落に変身していた。

広い畑の中央で休憩していたツバメチドリは、カメラを向ける人間の腕の痺れとの我慢比べの後、不意に翔び立った。
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羽裏の赤褐色と腹の白さが際立つ。

長く尖った羽先が後方に曲がり、ツバメに似た飛翔姿である。
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青々した麦畑の上を、しばらく燕のように低く高速で飛び回るかと思ったら、
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時折り鋭いカーブを描いて青い空に高く舞い上がる。飛び方もツバメに似ていた。
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畑では地面を啄くような仕草をまったく見せなかったし、ツバメに似た飛跡で飛ぶのということは、もしかするとツバメのように飛んでる虫を餌にしているのだろうか?とふと思う。調べてみると「主に飛行しながら口を大きく開けて獲物を捕食する」と有った。”ツバメ”という名前もうなづけた。