草季想風

草に季節をたずね、季節に風を想う

ヒシクイ

昨年見逃したヒシクイが来ているというので、知合いと干拓地へ探しに行った。ちょうど、あちこち稲刈りの日でコンバインが機械音を立てて動き回っている中、ヒシクイもどこかに避難したのか見つけられずじまい。次の日一人で探しに行き、やっと見つけた。
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だだっ広い畑の真ん中で、5羽のヒシクイが休んでいた。

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1羽だけ、見張りなのかずっと立ち続けている。

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もっと近くで撮ろうと、50mくらいまでゆっくりと近づいた。ほとんど動く様子がないと思ったが、一応ちゃんとマークされていたらしく、それまで眠っていた3羽がおもむろに立ち上がり僅かに警戒モードに入った様に見えた。こちらが姿勢を低くしてじっと潜むと、ヒシクイは再び座り込んで休みに入った。

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ところで、一緒にヒシクイを探した知人が「ヒシクイというのに、菱のある水辺じゃなく、どうして畑にいるんのか?」と訝しげだった。私もヒシクイにとって畑は休むだけだと思ったが、存外、食事の場所でもあったようだ。畑にスイバがたくさん生えて一面緑色で埋まっていたが、ヒシクイがいる中央付近だけ葉っぱが喰われて(多分?)茶色い土や枯草が露出していた。見ていると、葉を思い切り引いて根こそぎ引き抜くこともある。このスイバを食べ尽くすまでここに居座るつもりだろうか? ともあれ、ゆっくり観察できて満足。