草季想風

草に季節をたずね、季節に風を想う

セイタカシギ飛翔

何度もセイタカシギに出会うと、優雅な飛翔姿も何度か披露してくれた。

 食餌中に近づいて来たカラスを嫌がって飛ぶことは何度もあった。比べるとカラスの体の方が倍くらいあるので、やはり近づかれると怖いのだろう。

f:id:yakyusurunara:20200521171137j:plain

見ていると、カラスの方はわざと嫌がらせをしているように見えることもある。田んぼの真ん中で休むセイタカシギのグループに向かって、何度も低空飛行で横切って見たりすることもあった。

f:id:yakyusurunara:20200521171621j:plain

そんな時のセイタカシギは、カラスを避けて飛び上がり田んぼの反対側へと着地。

f:id:yakyusurunara:20200521171708j:plain

数羽が並んで着地すると、連続コマ撮り写真のようにも見える。なぜか同じ軌跡を辿り、前の個体のすぐ後ろに降りたがるようだ。

 今度はコンクリートに並んでいた9羽がアオアシシギに驚いて一斉に飛び立った。5m以内に9羽ほども詰まっていたので、同じ方向には飛び出せず、めいめい異なる方向に散開して飛び出す。アオアシシギもまた、別方向に。

f:id:yakyusurunara:20200521173530j:plain

でも飛び出すとすぐ、同じ方向へと揃え軌道を揃える。

f:id:yakyusurunara:20200521173945j:plain

そして隊列を整えると、池を大きくぐるりと周って元の位置へ戻って来た。

f:id:yakyusurunara:20200521174103j:plain

綺麗に並ぶのも良いが、ちょっと前が詰まっているような気がする。狭い所で前の個体との間隔は1mも無い。

f:id:yakyusurunara:20200521174416j:plain

あれあれ、9羽も居てこんな狭い場所に同時に降りられるのか?と思って見ていたが、

f:id:yakyusurunara:20200521174623j:plain

特に混乱もなく、また狭い所に綺麗に並んで着地終了。知らぬ間に、アオアシシギまで離れて留まっていた。

 晴れた空の下、白と黒の姿は目立ってしまうのか、集まって休むセイタカシギハヤブサに襲われた。セイタカシギも気付いて素早く飛び上がり、今度は見る見るうちに高く舞い上がる。第一撃をかわされたハヤブサが、舞い上がった群れの最後尾に遅れた一羽を追いかけた。あっという間に追いつくと思いきや意外にセイタカシギが早いのか、なかなか距離は縮まらずハヤブサは途中で追うのを諦め違う方向へと去って行った。

f:id:yakyusurunara:20200521175144j:plain

セイタカシギたちはそのまま高度を上げながら、見る間に遠く小さく飛び去って行く。見るからに華奢なセイタカシギ、小さな体に長い首と脚、その割に長く広い翼を持っていることで、セイタカシギの飛行能力は思ったよりもかなり高いのだと感じた。

f:id:yakyusurunara:20200521175540j:plain