草季想風

草に季節をたずね、季節に風を想う

マナヅル

この辺りで見ることができるもう一つの鶴、マナヅル。

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 毎年必ずとはいかないまでも、その気で探せばほぼ毎年のように見ることができるようだ。だが「○○にマナヅルが来ている」と聞いても、2・3日のうちに見に行けるとは限らないし、数時間後に行ってみても既に飛び去っていることもあって、私は数年に一度くらいしか目にしない。しかし今年のマナヅルは長く居てくれた。情報を貰ってほぼ1か月も経ってしまったが、「まだ居たよ」と言われて探す気になった。

 教えてもらった道を進み、言われた辺りで藪の切れ目から横を見ると、まるで決められていたように4羽が餌を探していた。

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1羽はまだ首のあたりに薄茶色の羽毛が残り、幼鳥らしい。

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羽は濃い灰色だが、首から頭にかけての白と眼の周りの赤の対照が目立つ。

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角度や陽の当たり具合によって眼がはっきりと確認できず、赤い部分すべてが目のような錯覚を覚えてちょっと気味悪くもある。

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数十年前の昔には、冬になると多くの田んぼでこのような大型の鳥が悠然と闊歩する姿が見られたのだろうか?

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自分にしてみても、もっと以前に鳥見の趣味を持っていれば、以前に暮らした土地々々で、その土地ならではのいろいろな鳥に出会えていたのだろう。ツルやガンのような大型の鳥が田んぼを歩く様子を、驚きと憧れの混じる幼い子ども心で眺めてみたかった。