草季想風

草に季節をたずね、季節に風を想う

コハクチョウ

この辺りで野生の白鳥が見られるなど思ってもみなかったが、野鳥を見るようになって、ひと冬一度くらいは1羽~数羽のコハクチョウが見られることを知った。
 今年はさらに日本海側に足を伸ばし、冬枯れの田畑に百羽単位のコハクチョウ群れる光景を見ることができた。
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見物の車にも慣れているらしく、久しぶりに近くでコハクチョウを見た。真っ白なハクチョウの姿は、やはり綺麗だ。
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青森に居た頃は、冬になると白鳥飛来地を観光で訪れたものだ。郊外では数羽程度の白鳥の群れが飛んでいたり、声を聴いたりもした。吹雪の日に郊外を車で走っている時に、どこかで白鳥の声が聞こえたと思ったら、吹雪の中から家々の屋根スレスレの低空で10羽くらいの白鳥が現れ、目の前を鳴きながら横切ったこともある。冬のハクチョウは生活の中で身近に感じる鳥だった。ただ、その頃は白鳥飛来地に居た多くのカモ類を全く認識しておらず、今更ながら惜しい気がする。
 大きな鳥だけに、雲や空をバックにハクチョウが飛ぶ姿は美しく
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背景によってはなかなかの風情がある。
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しかし頭上を何度も飛び交うのを見て思ったが、”横から”の姿が綺麗な白鳥の飛翔も、”真下から”ではイマイチ。
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”胴体が大きすぎる”。太さが目立つ胴体と広い翼は、まるで”輸送機”そのもの。そして、やけに細い首がそこから長く突き出ている。
 重そうな胴体を支える翼は分厚く、いかにも逞しい。真上を飛ぶ度に、逞しいその翼の羽撃き音に混じって”ギシギシ”と、一枚一枚の羽根が軋む音が聞こえ、如何に大きな”ちから”が一枚の羽根(多分、風切り羽根?)に掛っているか想像できる。