草季想風

草に季節をたずね、季節に風を想う

コチョウゲンボウ

冬の色が消え、春色が日増しに濃くなっている。冬といえばチョウゲンボウの方をよく見かけたのだが、この冬はコチョウゲンボウの方に良く出逢った気がする。
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コチョウゲンボウという名前から、チョウゲンボウを小型にしたような鳥なのかと思っていたが、飛ぶ姿・狩りの様子を見るうちにチョウゲンボウとは随分違うことを知った。
 まずチョウゲンボウの狩りと言えば、バッタやトカゲを獲って食べる姿をよく見ていた。一方コチョウゲンボウは小鳥を獲る。
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チョウゲンボウは地上を見下ろして滑空し、時々ホバリングして餌を探す。コチョウゲンボウは翼を翻しながら低空を速く飛び、急上昇して獲物の小鳥に飛びかかる。
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秋の終わり、西へと渡るヒヨドリの群れを畑から急上昇で迎撃し、狩りをするところを目撃した。最初ハヤブサかと思ったが、一回ずつ急降下を繰り返すハヤブサとは違い、群れの周りを飛びながら縫うように突入して追い回し仕留めた。その後は地上に下り、見通しの効く広い畑の中央で獲物を貪る姿を見つけた。
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獲物となったヒヨドリの体長はコチョウゲンボウと大きく違わないように見える。
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圧倒的に小さなバッタを指で掴んで啄むチョウゲンボウと、小鳥をガッシリ押さえつけて肉を貪るコチョウゲンボウの姿は大違い。

チョウゲンボウは急降下攻撃機コチョウゲンボウは迎撃ミサイル・サイドワインダーといった感じか・・・。コチョウゲンボウの獰猛さを見た後では、猛禽チョウゲンボウが何だか”虫食い”程度に感じられて来た。