草季想風

草に季節をたずね、季節に風を想う

メボソムシクイ、サンショウクイ

”渡り”の追っかけは、毎年9月始めのサンショウクイから始まる。朝早く山に上がり、空気が暖まり始める頃にヒリヒリという声と共に現れるサンショウクイを待つ。

サンショウクイが少ない日は、出待ちの間にカメラマンの前をコサメビタキやエゾビタキ、たまにキビタキなどが出たり入ったり。
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                              (エゾビタキ)
チョコチョコ飛び回るムシクイも見られるが、一箇所に留まらず木の枝の中を動き回り、カメラを向ける間すらないのが常である。それでも、ふと小さな木に飛び込むムシクイが目に付き追いかける。
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やはり枝から枝へと移動したが、初めて運良く留まってくれた。
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枝の間に向けて構え、際立つ眉紋と羽の色合いからメボソムシクイと判断。幸い、枝の奥で安心しているのか、警戒した様子も見せずくつろいでいるようだ。羽の手入れや、体の手入れを始めた。

いろいろ向きを変え、”後で図鑑と照らし合わせてね”とでも言うように、いろんな角度から撮らせる。・・え~と、羽はこんな感じで、
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背中はこんな風。
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それに、頭の上の模様というのは特に無し・・
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という具合。指示どおりに帰って調べると、やはりメボソムシクイさんでした。

そうしてる間にヒリヒリという声と共にサンショウクイの群れが現れるが、何度か通うと一度くらいは近い枝に留まって撮影許可を出してくれる。
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サンショウクイ、山椒は食わずに虫を喰う。
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つぶさに見てるとけっこう獰猛な鳥だ。今年は海に飛び出す群れに一度しか出会えなかったが、それでも此処では小鳥の渡りを象徴する存在だ。