草季想風

草に季節をたずね、季節に風を想う

キアシシギ

干潮で水際がずっと遠くなってしまった干潟、遠い水際にチュウシャクシギが数十羽いるようだが遠すぎる。もしかして・・と思いつつ、そっと堤防から顔を出し真下の狭い流れを覗き込む。そこには思った通り小さなシギが数羽、忙しく歩き回っていた。

イメージ 1
背が低く脚が黄色い。キアシシギだと分かったが、このシギが思いもよらぬ速さで走り回るのに驚く。

イメージ 2
他の多くのシギと似た白と灰茶色の模様は派手さもなく、色合い的にはそれほど面白いということもないシギだが、盛んに歩き回る動きが時にユーモラスで、見ていて飽きなかった。

イメージ 3
チョコチョコと石組みに登り、石の上とは思えぬ速さでそれを越えて行った。そして向こうの泥場に行ったかと思ったらまたこちら側に戻る。次は浅い流れを渡って見下ろす手前の真下の岸に来て、流れを遡っていく、そしてまた戻って来る。

イメージ 4
離れたところに、2羽のキアシシギに混じって一羽のハマシギが餌を探していた。こちらの方はキアシシギに比べればいたってゆっくり歩く。一歩二歩と歩くたびに丁寧に泥の中を探り、しばらく立ち止まってはまた少し進む・・という感じだ。

イメージ 5
ハマシギはもう夏羽に変わり、腹には黒いトレードマークを貼り付けている。私の方は春の新年度開始でやっと一息ついたばかりだが、渡り鳥たちにとってはもうすでに夏なのだ。