草季想風

草に季節をたずね、季節に風を想う

雪の日の鳥たち-Ⅱ

大雪の日には冷え込みで水道管が破裂、県内・隣県には1週間経っても断水が続く地区があるという。雪に加え、この辺りでは破格の冷え込みだったことが分かる。そんな日も鳥達は、我々より高い体温を保つために雪の中で飛び回り餌を探していた。小さな小鳥にはなおさら大変だったのだろう。

 いつも人影を見ただけで藪に逃げ込むシロハラが、10m以内に近づけた車にも構わず夢中で雪を被った落葉を掘り返し、
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オオジュリンは寒風吹き抜ける葦原で餌を探していた。

この冬初めてのタシギも水路に積もった雪の間をくぐり、
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冷たい水の中も何のその。

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降りしきる雪の中で、マガモが冷たい干潟の泥水に頭を突っ込み歩き回る。

ひと気の無い池では、ミコアイサが餌を探して岸近くまで来た。
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雪の静寂の中、思いもよらず近くで観察することができた。

 猛禽たちも大雪など関係ないらしい。吹雪の中、ミサゴはいつも通りに魚を捕まえてきた。
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寒さが魚の動きを鈍らせるなら、むしろ彼等には好都合なのかも。
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杭の上で食事しようとするが、時折り吹く強風に煽られ飛ばされそうになる。

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ふいに頭上をチュウヒが通り過ぎた。真っ白な枯野を低空で飛ぶ姿は、すぐに吹雪の中に薄れていく。
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雪景色の中を巡って分かったこと:一面真っ白の原っぱでは小鳥や動物の動きが目立ち、見つけ易い。さらに、降る雪が近づく自分の姿を隠してくれるとすれば・・・そんな白い世界でも餌を探し必死に動き回らざるを得ない小鳥やカモ達は、それを狩る猛禽にとって格好の獲物にも成り得る。雪の日は、猛禽たちにとってチャンスなのかもしれない。
 少し前まで、雪と言えばスキーに行くことしか頭に浮かばなかった私だが、雪をかぶった枯野で思いがけない活動的な鳥たちを見ることができ、新しい楽しみを見つけた一日である。