草季想風

草に季節をたずね、季節に風を想う

アカガシラサギ-2

そうそう、多分もう見れないかなと思っていたアカガシラサギに遭ってしまった。前回は葦の中に半分隠れた感じで良く見れなかったし、「翔んだ!」と思った瞬間、2・3秒後にはもっと深い葦原に飛び込んでしまった。何とかレンズの中には入っていたものの、シャッターに指を置くこともできず、”白い”その姿が脳裏に残っただけで終わった。「運が良ければ、2・3年のうちにまた逢えるかも・・・」と思ったが、それはもっと先になるはずだった。
 このあいだ、電線と畑を行き来するアトリやカワラヒワを撮っていた横に、ふとアカガシラサギが舞い降りて来た。「あれ・・?」という声がして目を上げると、見慣れないサギがそこにいる。


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今度は全身が綺麗に見え、かえって最初はそれがアカガシラサギだと気づかず「何だ? ゴイサギの類かな・・・?」など考えながら取り敢えずカメラを向けた。ファインダーを覗き、初めて「アカガシラ・・・!」と気づく。取り敢えず2・3枚撮り、もっとゆっくり撮ろうと思った瞬間、その姿はフワリと浮き上がり、白い羽をパッと開いた。


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おお、この間は撮れなかったアカガシラサギの”飛翔”! イマイチのフォーカスにいらつきながら、とにかくその白い”鳥”を追いかけた。


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濃緑の木藪が背景になると、さらにその白さが際立つ。写真で見すると、背中は灰色、翼だけが真っ白だ。コサギダイサギなど周りにいくらでも”白いサギ”が翔ぶ中で、なぜかそれよりもずっと白さが印象に残るサギである。おそらく、”灰褐色の鳥”が突然真っ白な飛翔へと変身するからだろう。こうなると、頭を紅い夏羽で飾り”突然真っ白な翼を拡げる鷺”を、是非見てみたくなってしまう。