草季想風

草に季節をたずね、季節に風を想う

鳥を見るならやはり写真も

つい2ヶ月前まで双眼鏡で鳥を確認し、かなり近い時のみ200mm付一眼レフで種
類が分かる程度の記録写真を撮ることで満足していた。鳥見で出会う500mm-1000mmといった超望遠レンズも、フィールドスコープにデジカメを付けたデジスコも、どちらもこの先ずっと手にするかどうかも分からない、と思っていた。

しかし、秋にアボセット(ソリハシセイタカシギ)が飛来し、やがてコハクチョウトモエガモだとなり、さらにハイチュウ(ハイイロチュウヒ)の季節となって週末出かけることが多くなった。当然、超望遠での連写音を聞きながら、こちらは双眼鏡で追いかけるのみ。遠くの鳥影を「ああ、あそこに居る鳥だ・・」と双眼鏡で位置だけ確認した後は特にできることはない。十数年ぶりの飛来と皆が興奮してカメラを向けるアボセットの時にも、誰かが親切にフィールドスコープを覗かせてくれるまでは、結局、自分がどんな鳥を見ているかも分からず、観光地の望遠鏡に並ぶ子供のようにして待つしかなかった。
 
それではやはり虚しい・・というか、まるで親にくっついて廻る子供の姿よろしく、
とても大人のすることではないと思い始めた。鳥見の回数も増え、これまで名前を聞いただけだった珍しい鳥・綺麗な鳥に出会う機会が増えたのもその原因なのだが、やはり自分で独り立ちした最低限の観察と、それに合わせて記録くらいできるようにしなければ・・と。そうしなければ、見つけた鳥を図鑑と合わせることも、その鳥をベテランに確かめることもできないのだから。
 
まずフィールドスコープを手に入れ、自分でちゃんと観察できるように・・。そう考えると当然、観察と同時に、悪くてもやはり種類の判定ができる程度の写真には記録すべし・・ということになる。鳥との一期一会の体験も積み重なり、また次の機会に・・などと言っておられなくなる。なるほど鳥を見歩くと決心するということは、たとえプロ写真家や鳥の専門家になるわけではないと言っても、こうして、ある程度の投資と覚悟をする時点がくるのだ。考えれば、昔、スキーを始めた頃、ハの字がやっとできるようになった程度のくせして、スキーに靴にウェアに・・と同じように10万以上の初期投資をしたものだ。
イメージ 1

タゲリ  2014-1-6