シギ、鴫、とりどり
9月にはこの辺りでも本格的に秋の渡りが始まる、ということで、春の渡りの写真は出し納め。今年の春は、渡り鳥の数というより、普段あまり見られないシギや数少ないシギ類が複数で次々に訪れてくれた楽しい渡り観察だった。4月終わり頃から5月にかけては、同じ場所で2~3種類のシギを一緒に観察できる機会も多かった。
目撃時期そして期間的に一番長かったのはアオアシシギ、セイタカシギも4月から6月近くまで見られた。そこの中をツルシギ冬羽、タカブシギ、ウズラシギ、ツルシギ夏羽、コアオアシシギ、オグロシギの順に、少しずつ重なりながら通り過ぎた感じ。
セイタカシギ2羽に、遠目に真っ黒のツルシギ夏羽3羽、タカブシギ1羽がかなり小さく見える。
肉眼的には華奢でそれほど大きくないセイタカシギも、3種並ぶと随分大きく見える。
体に比べて圧倒的に脚が長いのが、やはり印象的。水田の水ならば、どれほど深い所でもほぼ膝下でしかない。
アオアシシギとすれ違う場面などが観察できたので、やっとコアオアシシギの識別に自信が持てるように。
時折、水田から離れて水路のコンクリート壁に並んで休憩。
この時期にはときどきハヤブサが出現していたので、やはり多数で集まっていた方が安心なのだろう。一羽が飛び立つと、皆が一斉に後を追って飛ぶ。
上空の猛禽を警戒するように調整池の上を1~3回くらい飛び回り、それぞれの飛翔姿の違いも見せてくれた。先頭アオアシシギ、2番目オグロシギ、続いてセイタカシギとコアオアシシギが2羽、最後尾がアオアシシギ。
アオアシシギ、コアオアシシギの翼の下面は、少し色合いが違っているように見えた。
こうして異なる種類のシギ達が一緒に飛んでいる姿を見ていると、この時期には本当にいろんな鳥達がそれぞれに休憩の地を経由しながら、日本を通り過ぎ北へと向かう大きな「渡りの流れ」の中にいるのだなぁと実感する。