草季想風

草に季節をたずね、季節に風を想う

コアオアシシギとアオアシシギ

 もう帰りの渡りが始まっている時期に5月の出会いを書くのはいかにも時期遅れだが、今年はコアオアシシギをちゃんと識別することができた。コアオアシシギにはこれまでも何度か出会ったと思ってはいるが、単独でいる時にはその識別に何とも自信がない。それが、はっきりと「コアオアシシギを見た」とは言えずにいた理由だ。

 今年の5月は、いろいろな鳥がそれも同じ場所に入り混じって見られる場面に何度も出会えた。その中にコアオアシシギも居り、それが初めて大きさの比較などがはっきりと確認できる機会となった。特に、コアオアシシギアオアシシギが一緒にいる場面もあったので、2種の間の大きさの違いや嘴の違いなどを見比べることができた。手前がアオアシシギで奥がコアオアシシギ

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離れていても大きさの違いは明確だが、大きさ以外は良く似ている。

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脚の太さや胴回りなどは明らかにコアオアシシギの方が細く華奢に見える。嘴の付根の太さや、先の鋭さを較べると確かに違うと図鑑の記述を確認。コアオアシシギの嘴は付根からかなり細くて先はより鋭い。それに尻尾のとがり方なんかも違って見えるが、単独で見た時に果たしてどこまで見分けられるか? それでいて背中の模様や色合い、脚の色合いも不思議なくらいに同じ。f:id:yakyusurunara:20200826110717j:plain

 他の鳥が混じると、それぞれとの大きさ比較が分かり易くなる。オグロシギと比べるとアオアシシギは少し小さい程度だが、コアオアシシギはかなり小さい。

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ウズラシギとコアオアシシギはほぼ同じくらいの大きさ。

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セイタカシギアオアシシギ・コアオアシシギの比較。

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干潟などで餌を探すアオアシシギは結構素早く動き、忙しく見えるのだが、コアオアシシギはそれよりもさらにチョコマカと忙しく動き回っている印象だった。